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日別アーカイブ: 2025年10月20日

三陽鉄工所メカニック通信~3~

皆さんこんにちは!

有限会社三陽鉄工所の更新担当の中西です。

 

さて今回は

~“測って、守る”品質保証~

 

1|MSA(測定システム解析)で“測る側”を検査

  • R&R(繰返し性・再現性):管理公差の10%以下が理想、30%超は要改善。

  • バイアス/直線性評価でCMM・粗さ計のを把握。

  • ゲージ管理台帳:校正周期、責任者、トレーサビリティ番号をQRで紐づけ。

合否は“人”ではなく“仕組み”が決める。検査者の属人化を排除。


2|SPC(統計的工程管理)で“傾向”をとらえる

  • Xbar-R管理図で日々のバラツキを監視。

  • Cp/Cpk:1.33以上で安定、1.67以上で顧客特殊特性に対応。

  • ルール違反(連続7点同側等)をアラート工具交換/補正を自動指示。


3|不良の未然防止:FMEAとPoka-Yoke

  • FMEAで重篤度S×発生頻度O×検出DのRPNを算出し、上位から手を打つ。

  • 代表例:

    • 逆向き取付位置キー+センサーで機械が動かない。

    • 誤番手工具→工具ID読み取り。

    • 熱変位ウォームアップ義務化主軸温調


4|クリーンネス:油圧・医療・半導体向け

  • 洗浄はアルカリ→超音波→純水→IPA→クリーン乾燥

  • 清浄度測定(ISO 16232等):粒径>10μmの粒子数・重量を記録。

  • クリーン梱包:無塵袋+乾燥剤、手袋着用を徹底。


5|トレーサビリティと電子帳票

  • ロットNo./材料証明/機械・工具履歴/検査データを1枚のe-トラベルシートに集約。

  • 変更履歴は版管理(Rev.)、過去版の閲覧制限で誤配布防止。

  • 監査対応は検索5秒以内を目標に。


6|クレームゼロへの道:8Dレポート

顧客からの不具合は8Dで処理(チーム編成→問題定義→暫定対策→原因解析→恒久対策→再発防止→成果称賛)。感情で謝り、事実で直す


7|まとめ

品質は“最後に検査で作る”のではなく、工程で作る。次回は見積・原価・納期・自動化投資など、鉄工所経営のリアルを共有します